イタリアの作曲家ヴェルディをご存知ですか?
ヴェルディといえば、サッカーチームを連想する方も多いと思いますが、
世界的にはベルディーといえばイタリアオペラで有名です。
ジュゼッペ・ベルディーは、19世紀を代表するイタリアの作曲家です。
生涯に28のオペラを作曲し、その作品はイタリアオペラでもっとも人気があります。
今年は、そのヴェルディーの生誕200周年の年なので、多くのオペラが上演されています。
ちょうど今日から世界でもっとも有名な歌劇場のひとつ、ミラノスカラ座の公演が
東京文化会館で行われます。 S席はなんと6万2千円です!
なかなか買えない値段ですが、一度は見てみたいとおもいます。
以前お客様に、音楽事務所の社長の方がいらしてこぼしてましたが、
これだけチケットが高いのに海外から歌劇場を呼ぶのにとても費用がかかるので、
あまり儲からないそうです。
この様な海外からの引越し公演には、
多くの歌手やオーケストラの団員の他に舞台のスタッフたちと、
たくさんの衣装、大道具、小道具すべてがやってくるのでとても大変だそうです。
今月の17日からは東京ドームで、イタリアの有名なベローナ歌劇場の公演が
予定されていましたが、こちらは残念ながら開催の準備が間に合わず中止となりました。
もし開催されていたら、とても壮大な舞台となっていたでしょう。
この公演で予定されてたオペラ 「アイーダ」 にでてくる凱旋行進曲は、
サッカー日本代表チームの試合の時に、サポーターたちが合唱する事で
特に有名な曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=jj89-oXUfms
最近あまりオペラを見ていませんが、以前イギリスにいた時にはよくロンドンの
ロイヤルオペラハウスに行っていました。
当時、安い席で2~3千円ぐらいでチケットもとれやすく、
日本より気軽にオペラを楽しめました。
初めて観たのは、ヴェルディーの代表作のひとつ「ナッブコ」です。
このオペラは、旧約聖書が題材になっていますが、特にイタリア人には人気があるようで
イタリア人の友人を誘ったらとても行きたがって、その曲のカセットテープも貸してくれました。
当日、あまりお金の無い私たちが買ったチケットの席は、2階の少し観にくい席でした。
ヨーロッパの古い歌劇場は、客席が馬蹄形になっているので2階以上で
横の席はステージがとても観にくかったのです。
席についてすこし申し訳ない気持ちの私に、そのイタリア人が驚く事をいいました。
「みて!あそこにちょうど3つ席があいているわ。あちらに移動しましょう。」
もうひとり一緒に行った日本人の友達と、目を見合わせて驚いていると、
「イタリアでは空いている席に移動するのはあたりまえよ。」とさっさと行ってしまい、
しかたなくついて行った私たちは、まわりを気にしながらその席に移動しました。
そこはS席で、ステージ近くの最高の席でしたが、
この席に誰かこないかソワソワしていると、
となりのイギリス紳士が「どうかしましたか?」と聞いてきました。
イタリア人の友達は堂々とした顔で何でもないと答えてくれました。さすがイタリア人!
と思っていると幕が開いて始まりました。
ヴェルディーは、3作目のこのオペラで初成功をおさめて有名になりました。
特に第 3幕での合唱「行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って」は、
イタリアの第二の国歌と言われるほどにイタリアで愛されています。
そしてこの曲は、イタリアが統一されてひとつの国家になる
きっかけをつくったと言われています。
当時、あまりこの曲がこれほど有名とは知りませんでしたが、
その3幕の場面でこの合唱が
はじまると、感動して目が潤んだのを思い出します。
その後、いくつかベルディのオペラを見ましたが私にはこのナッブコが、
一番印象に残っていす。
もしはじめてヴェルディーのオペラを観るなら、やはり名作の「椿姫」もおすすめです。
今年は、世界中でヴェルディー生誕200周年祭が行われているようですが、
国内でも多くのオペラやコンサートがあるので、
ぜひ行かれてみてはいかがでしょうか?
特に、はじめてオペラを観たいという方は、ヴェルディーの作品が
親しみやすくおすすめです。
家部