涼しくなって芸術の秋がやってきました。
という事で私は先日、東京国立近代美術館で開催中の、
竹内 栖鳳展に行ってきました。
今まで海外や日本で数多く西洋の名画を観て来ましたが、
このように大きな日本画の展覧会は初めてです。
ちょうど最近私は、日本画へのに興味がふくらんでいたので
いい機会でした。
当日、開館の時間に行くと、なんとふくろうが
入り口にいて警察官に保護されていました。
おそらく皇居の森から来たのでしょうか、
こんな都会で珍しいと思いました。
近代の日本画家といえば、横山 大観が
大変有名ですが、京都出身の竹内 栖鳳は、横山 大観と
同時期に活躍して西の栖鳳、東の大観と言われた
近代日本画の巨匠です。
伝統的な日本画の技法に、西洋の技法を
取り入れて従来の日本画にはない絵画を描きました。
午前中しばらくは人も少なく、ゆっくり鑑賞していましたが、
正午近くになると、かなり人も増えて混んで来ました。
最近TV番組でも取り上げられていたので、
興味のある人も多かったようです。
重要文化財で竹内 栖鳳の代表作のひとつ 班猫 です。
この絵の猫は、栖鳳が旅先で見つけて一目ぼれ、
飼い主の八百屋から譲りうけて
家に連れ帰ったそうです。
館内でも特にこの絵のまわりは、人だかりができていました。
猫の毛並みは本物そっくりで、
本当に猫がこちらを見ているようです。
他のも多くの動物の絵がありましたが、
特に動物の絵は動きを見事にとらえていて
まるで動きだしそうです。
栖鳳の絵画は、ただ対象を写実的に描くのではなく
その本質をとらえて描くという日本画の本質にせまる
姿勢を感じます。
その心は西洋画の印象派以降の考え方に近い
のかもしれません。
今回あらためて世界に誇れる
日本画のすばらしさを発見できました。
家部