先日、五月晴れの日に上野にある国立西洋美術館に出かけました。
今回の目的は、カラヴァッジョ展です。
カラヴァッジョは、
16世紀末から17世紀はじめの
イタリアで活躍した、当時を代表する
画家です。
その作風は写実的で、
光の明暗を見事に描き、
当時の若い画家たちに大きな影響を与えて
ルネッサンス後のバロック絵画を築いた
一人と言われています。
以前、イタリアの紙幣にも
印刷されていたので、
イタリアでも特に有名な画家です。
その作品たちは、まさにイタリアの至宝といえます。
今回の展覧会は、
その巨匠の作品11点と彼から影響を
受けた画家たちの絵画が
展示されていました。
今回、私が特にひかれた絵画は、
1606年の作品《エマオの晩餐》です。
漆黒の背景に描かれた人物たちの表情が
とてもリアルでした。
この1593年に描かれた作品の少年が持つ
果物は、とてつややかでまるで
本物のようでした。
とても400年前に描かれたとは
思えないほど新鮮に見えます。
殺人を犯して逃亡生活もしていた
人物ですが、卓越した技術と、
すばらしい感性を持った巨匠の
作品を楽しめました。
家部