Hair Tips

パーマはどうしてかかるの?歴史としくみ

  この時期、涼しくなると髪を伸ばす人が増えてきますが、途中あまり髪型を変えられないのでどうしても飽きてしまいます。

こんなときはパーマをかけると短くしなくても雰囲気が変わってヘアスタイルの変化が楽しめます。

パーマはパーマネントウエーヴの事で、訳せば永続的なウエーブという意味になります。

パーマが発明される前はコテを使ったウエーブしかなかったので、シャンプーすればおちてしまいます。

1905年、今から100年以上前にドイツ人チャールス・ネッスラーが世界で初めてのパーマを発表しました。
その後、1920年代にはアメリカでパーマが大流行しました。日本には昭和初期に普及してやはり大流行しました。
当時のパーマは加熱方式でパーマをかける為、カーラーが電気コードで結ばれとても熱く、髪もいたみやすかったようです。

その後毛髪の研究が進み加熱しなくてもかかるパーマネントウエーヴ剤が開発され、
日本では昭和30年代から電気をつかったパーマから電気を使わないコールドパーマに変わっていきました。(当時は電気で加熱するるパーマと区別する為、コールドパーマと呼んでいました。)

 

さて以前のHair Tips 髪ってどんなものでもふれましたが、
髪の毛は18種類のアミノ酸が結びついたケラチンというたんぱく質からできていますが、その内部はくさりのようにしっかり結びついているため曲げても元の形にもどる弾力性があります。

ht-1589-01パーマ剤はその強い結びつきを一部切断して髪をやわらかくする働きがあります。ロッドに巻かれてやわらかくなった髪はその後、パーマ剤の2液をつけることによってカールがついた状態で髪の内部が再結合されてカールが固定されてパーマがかかるのです。

健康で硬く太い髪ほどパーマはかかりにくい場合が多いのは、髪の表面を覆うキューティクルがしっかりしているので、パーマ剤が毛髪内に浸透しにくい為です。

逆にカラーをしている髪やダメージ毛はパーマがかかりやすくなっています。

パーマ剤も今では色々な種類があり、それぞれが長所と短所があります。私たちはそれぞれの髪質や状態に合わせて適切なパーマ剤を選んでいます。

 

トリートメントって必要?

皆様のなかにはヘアカラーをしたりパーマをかけてる方も多いと思いますが、

サロンでのトリートメントメニューをしたり、自宅でもトリートメントを使用したり していますか?

 

カラー剤やパーマ液は基本的にアルカリ性で髪の表面を開いて髪の内部に浸透していきます。

その時に髪の内部のたんぱく質などが流出して髪が損傷してしまいます。

トリートメントはその流出したたんぱく質やコラーゲン、アミノ酸などを内部に補って、

表面をコーティングする働きがあります。

その為、手触りがよくなってツヤがでるだけだはなく、ヘアカラーの色もちをよくしたり、 パーマも長持ちします。

 

このようにトリートメント剤はリンスと違い髪の内部に浸透して栄養を与えて痛みを補修 する働きがあります。

また、サロンで行うトリートメントメニューは複剤式でそれぞれ役割や効果の違う髪の栄養分を

数回にわけてつけていくことによって、それぞれの成分が効果的に髪に作用するように なっています、

自宅で使えるトリートメントはそれぞれの成分をブレンドしたものなので つけるは簡単ですが、効果は劣ります。

 

 ヘアカラーやパーマをしていない方も特に夏は紫外線で痛みやすく、日々のお手入れでも 少しずつダメージしていくので、

時々サロンでのトリートメントをおすすめします。

 湿度が高い時期、クセで髪が広がりやすい方もトリートメントをする事によって、 おさまりがよくなるのでお試しください。

 

サロンでトリートメントをしてからも、自宅でトリートメントを使う事によって トリートメントの効果が長続きするので

なるべく自宅でも使うようにしましょう。

夏のヘアケア

夏は紫外線が強い季節です。


紫外線は髪の大敵です、特にヘアカラーをしている方は気をつけて下さい。

日のあたる髪の表面部分が、紫外線によって褪色して明るくなりすぎたり、

ダメージ毛になってパサついたりする事があります。

外に出るときはなるべく帽子や日傘を使いましょう。

もしそれらを使えない時は毛髪用の紫外線防止スプレー等を使うとよいでしょう。

また、海水の塩分やプールの塩素等は髪によくないので、海やプールで泳いだ後は、

しっかりすすいでシャンプーしてください。

シャンプーの後は髪のパサつきを防ぐトリートメントも忘れずに使うようにしましょう。

また夏はよく汗をかくので、頭皮がべとつき、毛穴に汚れが詰まりやすくなります。

シャンプーをする時は、頭皮を指でマッサージするようにして頭皮の汚れを落としてください。

トニック系のシャンプーを使う場合は洗浄力の強すぎない、髪にマイルドな商品をえらびましょう。

当店で販売しているミントベルシャンプーは、髪にやさしい成分なので安心です。

シャンプーだけでは落としにくい毛穴の汚れなどは美容室での頭皮トリートメントでしっかり汚れを落として

頭皮をマッサージします。よりよい髪の育毛の為におすすめします。

夏は暑いからといってシャンプーの後ドライヤーで乾かさないと、髪の痛みやニオイの原因になるので

ロングヘアーの方は髪の根元だけでも乾かすようにしてください。

夏は髪が痛みやすい季節なので気をつけましょう。

 

 

 

ハサミで世界を変えた偉大な美容師 ヴィダル・サスーン

 

美容業界だけでなく60年代のファッションや文化に大きな影響を与え美容界の革命児であった、
ヴィダル サスーン氏が5月に84歳で他界しました。

ここで少し美容の流れをふりかえり、氏の偉業を紹介したいと思います。
いまわれわれがあたりまえのように、美容室でカットしてブローで仕上げ、お客様でもお手入れが出来る
ヘアスタイルを提供する美容室のやりかたは、ヴィダルサスーン氏が始めたことです。

それまでは、美容室に行ってパーマをかけてカーラーを巻いてセットするのがあたりまえで、
当時のヘアスタイルは自宅で自分では再現できないので、なるべくヘアスタイルをもたせるようにして、
美容室でシャンプーして、セットしていたので、美しいヘアスタイルを維持するには頻繁に美容室に行かなければなりませんでした。

当時、カットはまだパーマの為の補助的な技術で、長さを調節してセットしやすいようにしているだけだったようです。
サスーン氏も初めはそのような仕事をしていましたが、建築に興味があったサスーン氏は1920年代にドイツにあった
近代建築の学校バウハウスからインスピレーションを受けて美容の世界にもカットでデザイン的なヘアはできないものか模索し始めます。

数年もの間、試行錯誤をくりかえし、ようやく出来上がったヘアスタイルが1963年発表のナンシークワンと呼ばれる
シンプルなボブのヘアスタイルです。ただまっすぐにカットされたボブヘアではなく、後の後頭部が見事な丸みをおびたスタイルで
これまでのカット技術ではだせなかった形でした。
当時の人気女優ナンシークワンのロングヘアをバッサリ短くしてその日、急きょカメラマンを呼んで撮影されました。

その後も人気ファッションデザイナーのマリークワントのためにも数々の名作をカットしてそれらの斬新な作品は
ヴォーグをはじめ数々のファッション誌の表紙を飾りました。

その後のサスーン氏はアメリカニューヨークにわたり成功をおさめ美容界のビートルズとも言われます。
アメリカではヘアケア商品を開発して一般消費者向けにシャンプー等を販売。CM広告の効果もあり全米から世界へと
販売されて日本でも人気があり、ヘアケア商品名でヴィダル・サスーンの名前を知っている方も多いと思います。
このように美容室が開発してその名前で一般に売り出した商品もそれまではなかったことです。

またカット技術だけではなくヘアカラーの分野でも早くから、ヘアカラー専門のスタッフを養成して当時まだ珍しかったカラーリストが
ヘアカラーを担当していました。
60年代に出店した店の雰囲気も外側はガラス張りで、内装もモノトーンで統一され最近の最新の美容室とほとんど変わりません、
とても50年前とは思えないデザインで時代を先取りした美容室といえます。

このように今の美容業界の基礎を築いて時代をリードしていましたが、次第にトニー&ガイやパリのマニアティスなどの発表する
よりソフトで柔らかいヘアスタイルの人気が出て直線的でハードなイメージのスタイルが敬遠されていきます。
ヘアスタイルの流行も変化してきましたが、不思議なことに必ずシンプルなボブのスタイルはなくなる事はなく、
時代が変わっても時々流行します。
それらのカット技術にはサスーンの技法が今なお不可欠で、これからも決してなくなることはないでしょう。

6月14日のブログもご参照下さい。

クセ毛の豆知識とお手入れのコツ。

皆さんのなかには、クセ毛に悩まされている方も多いと思いますが、はたして直毛と何が違うのでしょうか?

まず、クセ毛を顕微鏡で見てみると髪の毛の断面がきれいな円ではなく、楕円や少しいびつな形をしていて髪がねじれている事が多いようです。

クセ毛が痛んでもいないのにツヤがないのは、このように髪の表面がなめらからかではない為なのです。

また髪の内部には水分となじみやすい部分と、はじきやすい部分があります。直毛の髪はそれぞれが均等に混ざり合っていますが、

クセ毛は均等でないので水分をよく吸う部分と吸わない部分では、濡れた時に水分を吸ったときの髪の伸び具合が違うので

うねってしまいます。

その為、クセ毛の方は冬の乾燥した時より雨の日や、じめじめした湿気のある時のほうがクセが気になりやすくなります。

人々を悩ませているクセ毛ですが、アフリカなどの日光が強い地域に住む黒人等は特に強いクセ毛です。

これは人類の長い進化の過程で、頭部を強い日光や熱から守るために、熱がこもりにくいクセ毛の形状になったと考えられています。

クセ毛は優性遺伝なので遺伝しやすく、たいがいクセ毛の方は親もクセ毛の場合が多いようです。それでも時々両親とも直毛の方や、

少しずつクセ毛に変化したり、その逆の方もいます。

 

■クセ毛のお手入れ法

このようなクセ毛のお手入れですが、まずはシャンプーの後は、髪をしっかり乾かしましょう。

できたらしっとりタイプの流さないトリートメントをつけておくといいと思います。

ブローする場合は、軽く髪を引っ張る感じでクセを伸ばします。細かい毛のついたブラシを使うとよりクセがきれいに伸びます。

ゆるいクセの方は、指で髪をはさんでドライヤーの風をあてます、このときはねる方向と反対の方向に髪を乾かすとおさまりやすくなります。

アイロンでクセを伸ばす場合は、なるべくアイロンの温度を下げて軽く通すようにしてクセを伸ばし、あまりやりすぎないようにしてください。

アイロンはブローよりもダメージを髪に与えやすいので注意が必要です

 

クセ毛のなかには、きれいなウエーブやカールが出る場合があります、大きなうねりやカールのクセ毛の方は、

朝に毛先と表面を少し濡らして、ソフトタイプのムースをつけてから、髪を手のひらの中で丸めるようにして弱いドライヤーの風をあてると、パーマをかけたようなカールがでます。

仕上げにヘアクリームをつけるとツヤも出るのでぜひお試しください。

それでもクセが収まらないときは縮毛矯正をおすすめします。